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「少量仕入でも利益上げる専門店」→(差別化戦略)

大手食品スーパーの鮮魚部門では、大量仕入により魚の値段を引き下げる努力をしています。

 

「企画物」と呼ばれるこの商品仕入では、「標準的」なサイズや品質の魚がお店に大量に入荷されます。

 

一方で、繁盛している専門店では、大手スーパーの「標準物」に対して、「大」や「小」の商品を仕入れています。

 

「大」や「小」の商品、より良質な魚でしか味わえない食べ方まで添えてお客様に魚を販売しています。

 

どういう料理の仕方をしたらよりおいしく食べられるのか。どんなものとセットで食べたらよりおいしいのか。

 

魚を売るだけでなく、魚のおいしい食べ方までセットにして売ることで、「大」や「小」の少量仕入でも利益を上げているのです。

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業績改善のための3C分析

「3つのことを同時に見なさい」(3C分析)

繁盛魚屋を作っていくためには、「3つのことを同時に見なさい」と言っています。3つのことというのは、お客様、ほかの魚屋、自分のお店のことをいいます。

3つのことを同時に見なさい。

簡単なようで難しいのは、これらの3つを同時で見ること。同時に3つを見ることができれば、損が出ることはめったにない。損が出る場合は必ず3つのうちのどれかを見落としてしまっているからなのです。

なぜ「3つのことを同時に見なさい」なのか。 

以前、私のオフィスの近くにはタイ料理屋さんがありました。そのお店に初めて入ったときのことです。店内の印象は内装がモダンで、一見、タイというよりフレンチかなと違和感を覚えました。席についてメニューに目を通すと、トムヤムクンやガパオなどの定番メニューに混ざって、なぜかパスタやピザまでありました。おそらく近くの競合店を意識して、メニューの幅を広げようとしたのでしょうが、味も中途半端で、美味しいタイ料理を期待していた私は、がっかりしてお店を出たことがあります。

 皆さんもお店に入ったとき、「あれっ」と思った経験はありませんか。そのお店の雰囲気に似つかわしくないのに、流行店の真似をしているのを見て違和感を覚えた、といった経験です。
お客様に違和感を与えてしまったら、もちろんお店の集客力は弱くなります。魚屋の場合で考えてみても、なにか違うな、とお客様に思われていたら、次のような理由があるのではないでしょうか。

・ お客様とライバル店の研究はしているものの、自分のお店の強みではないことをしている魚屋。
・ ライバル店と自分のお店の研究はしているものの、お客様のことを見失ってしまった魚屋。
・お客様と自分のお店の研究はしているものの、ライバル店の動きに注目していない魚屋。

これらの3つが、魚屋が繁盛しなくなる典型的なパターンです。 お客様に何かが違うと思われてしまうお店には、3つのことが同時に見えていない場合が非常に多いのです。自分のお店のオリジナリティはなにか、強みはなにか、お客様はお店に対してなにを求めているのか、顧客ニーズはなにか、また、近くにある競合店はどんな強みで勝負しているのかを同時に見て、総合的に考え、分析していくことが、ビジネス成功の鍵といわれています。

「3つのことを同時に見なさい」は、3C分析の応用

 最初に「3つのことを同時に見なさい」、とお伝えしましたが、経営学ではそれを3C分析と呼んでいます。経営学や経営戦略にはさまざまなツールがありますが、その最も基礎的なツールが3C分析なのです。3Cとは、お客様・Customer、他の魚屋・Competitor、自分のお店・Company、この3つを英語表記したときの頭文字をとったものです。魚屋をさらに繁盛させるために、集客の戦略を考えるとき、3Cを整理してみると、お店の問題点が改めて浮き彫りになってくるのです。

3C分析は、とてもシンプルな考え方であるのと同時に、使いこなすのは難しい

といわれています。実際に企業が失敗している点を分析してみると、3Cのうち、どれか一つの分析が不十分だったというケースが多いのです。

たとえば、いま考えている企画がお客様のニーズを満たすものであったとしても、競合先の強みを知らず、競合先の方がより魅力的で優位なアイディアなら、せっかく考えた売れるための企画も台無しに終わってしまいます。大事なことは、3つのCを三位一体で分析すること。経営学の世界では、3つのCを三位一体で分析する3C分析のプロセスがとても重要なのです。

顧客、市場、競合を分析した結果、導かれた成功要因に対して、自分の会社の内部の分析から分かった成功要因との違いを見つけて、アクションを導きだすことができる、そのための有効なツールが3C分析です。

魚屋で実際に行われた3C分析

それでは、街の魚屋を題材にして3C分析を見ていきましょう。

大手スーパーの鮮魚部門は品揃えも豊富で価格も魅力的です。普通の街の魚屋では簡単には太刀打ちできません。大手スーパーでは全国レベルで大量仕入をしており、それが低価格で販売できる大きな要因となっています。

 このような状況のなかで、街の魚屋ではどのように大手スーパーの鮮魚部門に対抗していったらいいのでしょうか?

 ここで最も役に立つ経営手法が3C分析です。3C分析では、まずは自社、競合他社、顧客のそれぞれにおいて重要なポイントをリストアップしていきます。最終的に3つから5つくらいの重要なポイントに絞っていきます。ここで重要となるのは、絞っていくプロセスの前には、できるだけ多くの要因をリストアップした上で優先順位付けするということです。

 このお店では、まずは自分のお店の特徴について徹底的に自己分析し、最も重要と思われるポイントを3つに絞りました。それらは、「他のお店には負けない魚についての商品知識がある」、「お客様については顔と名前が一致するくらい親しく取引している」、「小さいお店である分、お客様に対してきめの細かい対応ができている」というポイントでした。

 競合他社についての分析は、いろいろと研究してみた結果、次の3点に集約

されました。それらは、「最も直接的に競合しているのは大手スーパーであること」、「大手スーパーでは品揃え豊富で価格も安いこと」、「一方で、コスト削減に力を入れていることから、商品もサービスも標準的になってきていること」の3点です。

 お客様についても徹底的に分析した結果、「お客様は景気低迷のなか低価格を求めている層が多いこと」、「その一方で、魚の需要やお客様のニーズも多様化してきていること」、「きめ細かいサービスを求めるお客様も根強く存在していること」がわかりました。

 ここからが、3C分析を行う上で最も見逃せないところです。3C分析の注意点は何だったでしょうか?

 そうですよね。3つのことを同時に見ていくことでしたね。

 それぞれのCの重要なポイントを同時に考えていくと、そこから導き出される戦略の方向性は以下のような感じになってくると思います。

 大手スーパーが標準的なサービス提供で十分に対応できていないきめ細かいサービスを求める消費者層に特化して、魚についての商品知識ときめ細かいサービスという強みを生かしたお店作りをしていくこと。

このお店では、戦略の方向性が3C分析で明確になったことから、さらに詳細な計画をこの本でも紹介するような手法を使ってつめていくことになります。特に次の章で紹介するSWOT分析を使って、自分のお店の強みを深堀りしていくのが効果的です。

 前にも述べた通り、3C分析は3つのことを同時に見て、そこから戦略の方向性を導くことが大切である一方で、なかなか3つを同時に踏まえるというのは難しいものです。

 とってもよくある失敗するパターンとしては、「ライバル会社がお客様にこんなことをやって流行っているからうちも会社でも同じようにやってみよう」といったケース。この魚屋のケースでいけば、「お客様の多くは低価格を望んでいて、大手スーパーの低価格販売もお客様に受けているので、うちでも価格を下げていこう」といった戦略を採用してしまう場合。大手スーパーは大量仕入に代表されるコスト削減ができているからこそ低価格で販売できるのであり、街のお店が単純に価格を下げたらまさに死活問題となってしまうでしょう。

 最後に強調しておきたいのは、どうして経営学において数え切れないほどの手法があるなかで、3C分析が最も重要と指摘されているかという点です。

それは、「自分を知ること」、「顧客を知ること」、「競合を知ること」が、ビジネスにおいての3大要因であるからなのです。そして、これらの3大要因を考えることがとっても大切であるにもかかわらず、意外とできていないことが多い。だからあらためて3C分析と言っているわけです。「3つのことを同時に見なさい」とは、万国共通、業種を問わず、会社の規模を問わず、とっても大切なことなのです。

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商業施設のプロデュース手法

商業施設プロデュースの全体構造

本稿では、商業施設のプロデュース手法の全体構造を紹介していきたい。

図表1は、商業施設プロデュースの全体構造だ。通常のプロジェクトにおいては、「分析・洞察」、「構想・戦略策定」、「企画・詳細設計」の3つのフェーズに分けてプロデュース業務を行っている。商業施設のプロデュースは、プロデューサー、クリエイター、デザイナー等のインスピレーションやアイデアで生み出されているものと誤解されることも多い。もっとも、実際には、商圏分析に代表される顧客・マーケット分析、競合他社・競合プロジェクト分析、各種のリスク分析や、実績に基づいた洞察を踏まえて、構想や企画がなされていることを指摘しておきたい。

Highest & Best Useの視点

 商業施設のプロデュースにおいても、オーナー企業、テナント企業、消費者等の目的や様々な制約要因を徹底的に洗い出し、業務プロセスや実際のプロデュース作業のなかに盛り込んでいくことが重要だ。規制上が現実上の制約要因チェックも見逃さない点だ。

商業施設プロデュースの本質は、企業価値最大化や不動産価値最大化にあり、経営資源を有効に投資し、投資のために最適なテナントミックスやタイプを考えることが大きな役割の一つだ。不動産事業でもある商業施設をプロデュースしていく上でも重要となる視点として、Highest & Best Useというコンセプトを紹介しておきたい。これは、図表2の通り、Highest Use(価格が最高になる活用)とBest Use(最有効活用)の両者をミックスさせ、価格が最高になるのとともに当該サイトにおいても最適な活用方法となる不動産事業をプロデュースすることである。即ち、商業施設も不動産事業である以上、まずは対象となる土地において何がHighest & Best Useとなるのかを検証することが先決であり、商業施設に適さない場所で事業を遂行することのないようにすることが重要だ。

プロデュースと一体のリーシング戦略

商業施設や複合施設プロジェクトを成功に導くためには、企画の段階からプロジェクト・コンセプトを明確化し、魅力的なテナント企業を誘致、施設全体の魅力度・集客力・ブランド力を高めていく努力が不可欠だ。即ち、「ハードだけの設計や企画を行い、後からローシング、しかも企画者は企画のみで実際のリーシングは別の下請け業者後で担当」という従来型の不動産開発のビジネスモデルでは、当初予定した経済性を確保できるかは不透明だ。「ハード施設戦略」×「商業部門戦略」×「住宅部門戦略」等の複合的な視点、出口戦略としての入り口戦略、プロジェクト・コンセプト策定と同時に実施するキーテナント確保が、商業施設や複合施設プロジェクトの重要ポイントだ。

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