集客力
売上向上
当社では、売上向上方程式、商圏分析、集客力アップ、ITの活用による売上アップ「リアル×ネット」による売上アップ、O2Oの活用による売上アップ、売上アップのための営業戦略などを活用して売上向上を実現していきます。
当社の特徴の一つとして、貴社のビジネスに応じて、定性・定量分析や商圏分析・市場調査等に基づき、売上増大や集客力アップを目的とする詳細な売上方程式を策定します。
「ホワイトオーシャン戦略」においては、あなたの会社が既に潜在的にもっている強みを再定義し、それを最大限活用していくことで、無理なくコストをかけずに既存顧客に対してシェアアップを実現していきます。
- 売上改善策の最重要ポイント
- 「ホワイトオーシャン」戦略
- 売上向上のための「売上方程式」分析①
- 売上向上のための「売上方程式」分析②
- 売上向上のための「売上方程式」分析③
- 売上向上のための「売上方程式」分析④:「客数」の「因数分解」図
- 商圏分析の手法と実際
- 商業施設の売上方程式
- 商圏分析と売上方程式
- 商業施設における立地の重要性
- ITの活用による売上アップ
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はじめに:なぜ「繁盛魚屋に学ぶ業績改善」なのか?
不況でも儲けている繁盛魚屋とは?
当社では、これまでたくさんの業種の会社に対して経営コンサルティングを提供してきましたが、ビジネスにおいては、経済全体が好況の時に調子がいい業種、不況の時にでも比較的堅調な業種があります。
現在のような不況期においては、上場企業のデータなどを見ると、小売業全体の売上が低迷しているなかで、食品スーパー会社は比較的健闘していることがわかります。
そのなかでも、特に「生鮮3品」と呼ばれている鮮魚・青果・精肉の売上は底堅い動きとなっています。
これは、食品のなかでも、これらの3部門が特に生活必需品的な商品であること、素材商品であり余分なマージンが上乗せされていないこと、不況で外食が減り家庭で料理するケースが増えていることなどが影響しています。
それでは、不況においても底堅い売上を上げている生鮮部門のなかで、このHPでの「食材」である鮮魚に目を向けて考えてみることにしましょう。
不況でも儲けている繁盛魚屋とはどのようなお店でしょうか?
ここで、「儲けている」というのは、ビジネスにおいては「利益を上げている」ということと同じ意味になります。
お店で商品を販売していくことで獲得する売上高は、そのまま利益になるわけではありません。
単に売上が上がっているだけではなく、会社を維持していくのに支払わなければならないいろいろな費用を支払った上で、利益が残っていることが「儲けている」ということになります。「売上―費用=利益」という利益の算式の結果がプラスであることが「儲けている」ということなのです。
不況期には、値段が安いものが人気を集める傾向にあります。
それでは、「不況でも儲けている繁盛魚屋」とは魚の値段を安くして売っているお店のことでしょうか?
不況なのに売価を下げて売っていったら、利益はジリ貧にならないのでしょうか?
それとも「不況でも儲けている繁盛魚屋」とは、何か他に商売の秘訣を持ったお店なのでしょうか?
以降で詳しく見ていくように、「不況でも儲けている繁盛魚屋」には、大手スーパーの鮮魚部門ではなく、街の鮮魚専門店のようなところが多いのが特徴です。
大手スーパーが作り上げた「仕組み」に乗らないことを研究して、むしろその「仕組み」に乗らないことをまとめ上げて独自の「仕組み」にしていること。
自分が勝てる土俵を探し、自分が勝てる土俵で勝負していること。
「何をしないか」にこだわって勝負していること。
自分の強みを徹底的に磨き続けていること。
これらの点も、「不況でも儲けている繁盛魚屋」の共通点となっています。
魚屋の利益構造はどのようになっているのか?
このHPでは、不況でも儲けている繁盛魚屋を通して、経営学や業績改善のエッセンスを学んでいきます。
繁盛魚屋のノウハウをいろいろとご紹介していく前に、まずは魚屋の利益構造を見ていきましょう。
利益とは、売上から費用を引いた残りでした。
利益には、費用を会社全体のどこまでのコストを含めて考えていくかで、いくつかの種類があります。
このHPで最低限おさえておいていただきたい知識としては、費用は原価と経費に大きく分かれること、売上から原価を引いた利益を売上総利益あるいは粗利益といい、そこからさらに経費を引いた利益を営業利益ということです。そして、原価とは、商品を仕入れたり製造したりするのに必要な費用のこと、経費とは、商品を売るのに必要な販売管理費のことをいいます。
魚屋の利益構造も、上記のように、売上から魚を仕入れて切り身などとして売るために必要な費用である原価を差し引いたものが粗利益となり、そこから販売管理費を差し引いたものが営業利益となります。
それでは、魚屋の利益構造を、魚という商品レベルで見ていくとどのようになるでしょうか?
魚の利益構造は、魚の販売価格と魚の原価との差額で決定されます。魚の販売価格が原価を上回った分が利益となり、下回った分が損失となります。この段階の利益が粗利益です。
魚の利益構造の大きな特徴の一つは、原価が次のように3つに分けられることにあります。
まず始めに、魚の仕入価格があります。ある魚を1匹100円で市場から仕入れてきたとしましょう。この100円のことを商品原価といいます。商品原価の引下げには、「バイヤーの技術」が重要です。
2番目には、歩留まり原価があり、これが魚屋独特の費用です。100円で仕入れた魚も、頭を外し、エラやワタを除き、さらに中骨を外して切り身にしていくと、販売可能な生肉の部分は限られてきます。もともとの魚全体に対して、販売可能となる部分の割合のことを歩留まり率といいます。そして、販売可能な部分だけで、もともとの魚1匹の仕入原価をまかなったと仮定した場合の原価が歩留まり原価。例えば、歩留まり率が80%の魚は、その歩留まり原価は、100円÷0.80で125円となります。歩留まり原価の引下げには、「職人の技術」が重要です。
3番目が製品原価です。魚を実際に販売していくためには、トレイを用意したり、刺身であればツマも必要となります。それらの費用を含めた原価が製品原価です。15円のトレイを使って魚の切り身を売っていくとすると、その製品原価は140円となります。製品原価の引下げには、「ものを大切にする意識」が重要です。
魚の利益構造は、以上の3つの原価から構成されている製品原価140円に対して、製品である魚の切り身の販売価格をいくらで設定していくかで決定されます。販売価格の設定に当っては、製品原価を回収しなければならないだけでなく、本社スタッフのお給料などの費用も含めて考えたり、お店の利益を考えたりして決定していく必要があります。
お店としては、後で述べる魚が売れ残った場合の廃棄ロスの見込みなども価格に転嫁して、できるだけ高い価格で魚を売っていきたいところです。もっとも、お客様が納得するような水準に価格をおさえることができなければ、結局は魚は売れ残ることになります。製品価格を合理的に決定する技術を「値入れ技術」といいます。HP後半でも詳しく見ていきますが、値入れには、「お客様を大切にする意識」が重要です。
魚屋の経営で重要なポイントは何か?
経営において、最も重要なポイントのことをキーサクセスファクター(「KSF」)といいます。お客様を引き寄せ、競合他社と戦っていく上で、最も重要となる成功要因のことです。
それでは、魚屋におけるKSFは何でしょうか?
それは、魚を商品として見た場合の大きな特徴である鮮度です。
鮮度とは、商品がどれだけ新鮮なのかということ。
鮮魚の最大の特性は、変質や腐敗がしやすいこと。魚が市場からお店の到着し、実際にお客様に販売されるまでの経過時間や管理状況などの鮮度管理が、魚屋のKSFなのです。
魚屋のビジネスにおいては、鮮度はお客様を引き寄せるポイントとなる他、これを損なうと商品がたちまち売れなくなってしまうという生命線なのです。魚屋では、加工された一部の商品を除くと、ほとんどの商品がその日に売り切らないと売り物にはなりません。鮮度が損なわれると売り物にはできないため、廃棄しなければいけなくなります。これを廃棄ロスといいます。その日に売り切らないと廃棄ロスが発生してしまうということが、魚屋の経営においては最も重要なポイントの一つです。
魚を加工する技術が利益を大きく左右するということも魚屋の経営において重要なポイントです。
魚の利益構造で見たように、魚の原価には歩留まり原価という特殊なものがありましたよね。これは、魚をさばいて切り身や刺身にして販売していくのに、商品としては使えない部位は処分しなければならないことに起因している原価です。
実は、1匹の魚からどれだけのグラム数の切り身や刺身を作れるのか、どれだけ販売可能な生肉部分を残せるのかは、魚をさばく職人の技術に大きく依存しているのです。「1匹1キログラムの魚を腕のいい職人が調理した場合には700グラムの生肉が残り、新人の職人が調理した場合には500グラムの生肉しか残らない」と業界ではよく言われています。
魚の販売価格が生肉のグラム当りで同一だったとすると、どれだけの生肉を調理した後で残せるかがお店の利益に直結するのです。技術の低い職人が多い魚屋は、結局は仕入価格が高止まりしているのと同じくらいお店の損益上はインパクトが大きいわけです。
シンプルさや明快さが人や会社を動かす
みなさんは、今の世の中を見て、以前よりもシンプルになってきたのか、複雑になってきたのか、どちらだと感じますか? みなさんの会社の状況はいかがでしょうか?
現在のビジネス環境においては、インターネットの浸透に伴う情報量の増大などによって、様々な社内外のシステムがより複雑になってきています。商品を見ても、ビデオ、パソコン、携帯電話など、どの電化製品も機能や種類が複雑化しています。世の中が一見便利になった一方で、複雑になってきたと思う方が多いのではないでしょうか。
「シンプルさや明快さが人や会社を動かす」
ビジネス環境や商品の機能などが複雑になればなるほど、シンプルさや明快さが人や会社を動かす。
これは、私がオーナー企業向けに戦略コンサルティングを行うようになって、経験的に通感していることです。
「共感性×納得性」が人や会社を動かす
それでは、どうして「シンプルさや明快さが人や会社を動かす」のでしょうか?
それは、人間の「右脳×左脳」という頭脳の構造にも関係していると思います。
経営コンサルティングの仕事で、クライアント企業の中に入り込んでいつも思うのは、人はシンプルで明快なストーリーを提示されないと、なかなか簡単には動かないということです。
まずその企業において、どのような原因から問題が発生しているのか、そしてどのようにしたら利益を拡大していくことができるのかは、たくさんの要因が複雑に絡み合っています。
一方で、物事が複雑なままでは、多くの社員は自分がどのように動いたらいいのかわからないでいます。
そこで重要となるのが、複雑な状況をシンプルで明快に説明していくこと。その上で、シンプルで明快なアクションプランを提示していくことです。
そして、ここでさらに重要なのは、「シンプルで明快」であるというのは、発生している問題の本質や要点を絶対に外していないものであること。一人一人のやるべきことが明確になっていることや、一人一人のレベルにまで「落として」いくことも大切です。
人間の左脳は、ロジックや論理性をつかさどっています。左脳に対しては、シンプルで明快なロジックで物事を説明してあげることで納得感が生まれてきます。いわゆる「腑に落ちる」という感覚ですね。この感覚が生まれてくると、人は自発的に行動しようとする意欲が湧いてきます。
一方で右脳は、クリエイティビティーや感情をつかさどっています。右脳に対しては、シンプルで明快なストーリーで説明してあげることで共感が生まれてきます。共感が生まれてくると、人は自分のためだけではなく、共感を持った相手や他の人達のためにも頑張ろうという意欲が湧いてきます。
このように、シングルで明快なストーリーを提示することによって、「共感性×納得性」が人や会社を動かしていくのです。
それは、「自分自身で納得していることなので頑張ろう」という意識と、「自分が共感したことなので、他の人達のためにも頑張ろう」という意識とが掛け算になっているから強力なのです。
なぜ「繁盛魚屋に学ぶ業績改善」なのか?:「経営の縮図」としての繁盛魚屋
会社は、上場企業でも、中小企業でも、一つ一つの商品や事業の集合体です。会社として多くの商品や事業が集合してしまうとわかりにくくなる傾向がありますが、一つ一つに分けて考えてみると、「シンプルさや明快さが人や会社を動かす」ということがよく見えてきます。
経営で起きる問題というのは、企業規模の大小や業種にかかわらず、面白いように共通しているからです。
このようななかで、多くの実戦事例のなかで、繁盛魚屋をこのHPの題材に選んだのは、鮮魚がみなさんにとっても最も身近でとっても好きな商品の一つであると思ったからです。「人・物・金」という経営の全ての側面の本質的な部分が凝縮されているものだとも思います。
特に、「不況でも儲けている繁盛魚屋」の秘訣を考察してみると、企業規模の大小や業種にかかわらず、みなさんの会社でも「不況でもどのようにしたらより儲けられるか」ということの参考になるものだと思います。
鮮魚部門は、食品スーパーにおいては、集客力は高い部門である一方で、なかなか利益が出にくい部門となっています。これは、鮮魚の生命線でもある鮮度管理の難しさ、商品の多様性やアイテムの多さなどによるものです。つまりは、すぐに売り切らなければならないという鮮度管理の難しさ、魚種の多さ、扱い基準の多様さなどから、すぐに廃棄ロスが出てしまうからです。だからこそ経営学の重要なエッセンスがいろいろと凝縮されているのです。
経営改善には様々な分野があり、それぞれの分野においても様々な手法があります。そこで、このHPにおいては、当社がオーナー企業向けの戦略コンサルティングにおいても実際によく使っている手法を中心に紹介することにしました。それぞれの手法を「シンプルに明快に」説明していくこと、みなさんのビジネスの現場でもお使いいただけるように、できるだけ多くの事例を盛り込むこと。そんなことに腐心してできたのがこのHPです。繁盛魚屋の事例以外にも、いくつかの業種の会社が事例として登場してきます。「繁盛魚屋」を作り上げるノウハウを通じて、より多くの経営者のみなさんが業績改善のきっかけをつかんでいただけたら幸いです。
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一見便利
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同一
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変質
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頭脳
高止
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中骨
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納得感
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差額
新鮮
管理状況
生肉部分
生活必需品的
トレ
以降
獲得
小売業全体
経験的
経過時間
経過
経済全体
一見
業績改善のための3C分析
「3つのことを同時に見なさい」(3C分析)
繁盛魚屋を作っていくためには、「3つのことを同時に見なさい」と言っています。3つのことというのは、お客様、ほかの魚屋、自分のお店のことをいいます。
3つのことを同時に見なさい。
簡単なようで難しいのは、これらの3つを同時で見ること。同時に3つを見ることができれば、損が出ることはめったにない。損が出る場合は必ず3つのうちのどれかを見落としてしまっているからなのです。
なぜ「3つのことを同時に見なさい」なのか。
以前、私のオフィスの近くにはタイ料理屋さんがありました。そのお店に初めて入ったときのことです。店内の印象は内装がモダンで、一見、タイというよりフレンチかなと違和感を覚えました。席についてメニューに目を通すと、トムヤムクンやガパオなどの定番メニューに混ざって、なぜかパスタやピザまでありました。おそらく近くの競合店を意識して、メニューの幅を広げようとしたのでしょうが、味も中途半端で、美味しいタイ料理を期待していた私は、がっかりしてお店を出たことがあります。
皆さんもお店に入ったとき、「あれっ」と思った経験はありませんか。そのお店の雰囲気に似つかわしくないのに、流行店の真似をしているのを見て違和感を覚えた、といった経験です。
お客様に違和感を与えてしまったら、もちろんお店の集客力は弱くなります。魚屋の場合で考えてみても、なにか違うな、とお客様に思われていたら、次のような理由があるのではないでしょうか。
・ お客様とライバル店の研究はしているものの、自分のお店の強みではないことをしている魚屋。
・ ライバル店と自分のお店の研究はしているものの、お客様のことを見失ってしまった魚屋。
・お客様と自分のお店の研究はしているものの、ライバル店の動きに注目していない魚屋。
これらの3つが、魚屋が繁盛しなくなる典型的なパターンです。 お客様に何かが違うと思われてしまうお店には、3つのことが同時に見えていない場合が非常に多いのです。自分のお店のオリジナリティはなにか、強みはなにか、お客様はお店に対してなにを求めているのか、顧客ニーズはなにか、また、近くにある競合店はどんな強みで勝負しているのかを同時に見て、総合的に考え、分析していくことが、ビジネス成功の鍵といわれています。
「3つのことを同時に見なさい」は、3C分析の応用
最初に「3つのことを同時に見なさい」、とお伝えしましたが、経営学ではそれを3C分析と呼んでいます。経営学や経営戦略にはさまざまなツールがありますが、その最も基礎的なツールが3C分析なのです。3Cとは、お客様・Customer、他の魚屋・Competitor、自分のお店・Company、この3つを英語表記したときの頭文字をとったものです。魚屋をさらに繁盛させるために、集客の戦略を考えるとき、3Cを整理してみると、お店の問題点が改めて浮き彫りになってくるのです。
3C分析は、とてもシンプルな考え方であるのと同時に、使いこなすのは難しい
といわれています。実際に企業が失敗している点を分析してみると、3Cのうち、どれか一つの分析が不十分だったというケースが多いのです。
たとえば、いま考えている企画がお客様のニーズを満たすものであったとしても、競合先の強みを知らず、競合先の方がより魅力的で優位なアイディアなら、せっかく考えた売れるための企画も台無しに終わってしまいます。大事なことは、3つのCを三位一体で分析すること。経営学の世界では、3つのCを三位一体で分析する3C分析のプロセスがとても重要なのです。
顧客、市場、競合を分析した結果、導かれた成功要因に対して、自分の会社の内部の分析から分かった成功要因との違いを見つけて、アクションを導きだすことができる、そのための有効なツールが3C分析です。
魚屋で実際に行われた3C分析
それでは、街の魚屋を題材にして3C分析を見ていきましょう。
大手スーパーの鮮魚部門は品揃えも豊富で価格も魅力的です。普通の街の魚屋では簡単には太刀打ちできません。大手スーパーでは全国レベルで大量仕入をしており、それが低価格で販売できる大きな要因となっています。
このような状況のなかで、街の魚屋ではどのように大手スーパーの鮮魚部門に対抗していったらいいのでしょうか?
ここで最も役に立つ経営手法が3C分析です。3C分析では、まずは自社、競合他社、顧客のそれぞれにおいて重要なポイントをリストアップしていきます。最終的に3つから5つくらいの重要なポイントに絞っていきます。ここで重要となるのは、絞っていくプロセスの前には、できるだけ多くの要因をリストアップした上で優先順位付けするということです。
このお店では、まずは自分のお店の特徴について徹底的に自己分析し、最も重要と思われるポイントを3つに絞りました。それらは、「他のお店には負けない魚についての商品知識がある」、「お客様については顔と名前が一致するくらい親しく取引している」、「小さいお店である分、お客様に対してきめの細かい対応ができている」というポイントでした。
競合他社についての分析は、いろいろと研究してみた結果、次の3点に集約
されました。それらは、「最も直接的に競合しているのは大手スーパーであること」、「大手スーパーでは品揃え豊富で価格も安いこと」、「一方で、コスト削減に力を入れていることから、商品もサービスも標準的になってきていること」の3点です。
お客様についても徹底的に分析した結果、「お客様は景気低迷のなか低価格を求めている層が多いこと」、「その一方で、魚の需要やお客様のニーズも多様化してきていること」、「きめ細かいサービスを求めるお客様も根強く存在していること」がわかりました。
ここからが、3C分析を行う上で最も見逃せないところです。3C分析の注意点は何だったでしょうか?
そうですよね。3つのことを同時に見ていくことでしたね。
それぞれのCの重要なポイントを同時に考えていくと、そこから導き出される戦略の方向性は以下のような感じになってくると思います。
大手スーパーが標準的なサービス提供で十分に対応できていないきめ細かいサービスを求める消費者層に特化して、魚についての商品知識ときめ細かいサービスという強みを生かしたお店作りをしていくこと。
このお店では、戦略の方向性が3C分析で明確になったことから、さらに詳細な計画をこの本でも紹介するような手法を使ってつめていくことになります。特に次の章で紹介するSWOT分析を使って、自分のお店の強みを深堀りしていくのが効果的です。
前にも述べた通り、3C分析は3つのことを同時に見て、そこから戦略の方向性を導くことが大切である一方で、なかなか3つを同時に踏まえるというのは難しいものです。
とってもよくある失敗するパターンとしては、「ライバル会社がお客様にこんなことをやって流行っているからうちも会社でも同じようにやってみよう」といったケース。この魚屋のケースでいけば、「お客様の多くは低価格を望んでいて、大手スーパーの低価格販売もお客様に受けているので、うちでも価格を下げていこう」といった戦略を採用してしまう場合。大手スーパーは大量仕入に代表されるコスト削減ができているからこそ低価格で販売できるのであり、街のお店が単純に価格を下げたらまさに死活問題となってしまうでしょう。
最後に強調しておきたいのは、どうして経営学において数え切れないほどの手法があるなかで、3C分析が最も重要と指摘されているかという点です。
それは、「自分を知ること」、「顧客を知ること」、「競合を知ること」が、ビジネスにおいての3大要因であるからなのです。そして、これらの3大要因を考えることがとっても大切であるにもかかわらず、意外とできていないことが多い。だからあらためて3C分析と言っているわけです。「3つのことを同時に見なさい」とは、万国共通、業種を問わず、会社の規模を問わず、とっても大切なことなのです。
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研究
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存在
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豊富
経験
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オフィス
問題点
詳細
自己
一致
大量仕入
総合
最終的
典型的
多様
注意点
簡単
知識
十分
大事
応用
競合店
消費
低価格
不十分
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期待
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集約
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Customer
基礎的
大要因
方向
真似
店作
単純
見失
整理
対抗
削減
美味
一見
特化
中規模商業施設のバリューアップ・再生戦略
売場面積3,000-5,000坪クラスの中規模商業施設は、イオンモールに代表される大規模商業施設との競合や消費の低迷等により競争力が低下してきている。特に大手GMSの旧業態店舗をキーテナントとする施設や新たなトレンドやコンセプトに対応できていない施設は苦戦を強いられている。
当社における取引実務と知見を基に、苦境に喘ぐ中規模商業施設の典型的な事例を通じて、問題の構造と本質とともにバリューアップ・再生戦略の策定と実行手法を紹介していきたい。
問題の構造と本質
中規模商業施設と言った場合に明確な定義は存在しないが、一般には、(1)売場面積3,000-5,000坪クラスで、(2)GMSやSM等をキーテナントとし、その他の専門店を含む商業施設を指すことが多い。このような商業施設は、開業して15年前後が経過し、キーテナントとの賃貸借契約の更新時期を迎えているところも多い。また本年4月には、イオンが100店舗にも及ぶ閉鎖を発表したように、キーテナントであるGMSにおいても、景気の低迷等を受けての本業不振から不採算店舗を閉鎖する動きを明確にしており、中規模商業施設全体の不透明感が高まっている。
図表1は、苦境に喘ぐ中規模商業施設の典型的な事例をチャート化したものである。当社グループでバリューアップ・再生を行っている複数の事例が題材となっているが、運営が厳しくなっている中規模商業施設の大半が、この典型例と同様の問題を抱えているものと観察される。
戦略分析(3C分析)の内、消費者・マーケット分析(Customer分析)を見てみると、図表1の通り、主に5点の特徴が指摘される。この内、「消費者プロフィールの変化」については、「人口が伸び悩んだり減少している」、「老齢化が進んでいる」、「家族構成が変化している」等が共通する現象だ。消費者・マーケットにおける最大の要因は、「景気の低迷を受けての消費の低迷」だろう。それぞれの商圏においては、まさに限られた消費者の限られたパイを巡っての争奪戦が繰り広げられているわけだ。
競合他社分析(Competitor分析)の結果においては、イオンモール等の大型店舗やしまむら等のカテゴリーキラーとの競合が最も大きな要因だろう。商業施設においては、従来は「GMS対GMS」、「SM対SM」など、同じ業態間での競合が競争戦略の大きなポイントだった。もっとも、しまむら、ユニクロ、大手家電量販店などのカテゴリーキラー登場により、消費者は「カテゴリー」(アパレル、家電、スポーツ用品、ベビー用品等、ある特定の商品分野)によって購買する店舗を選択するような消費行動に変化してきたことも見逃せない点だ。
このような消費者や競合他社の動向を受けて、対象となる中規模商業施設における問題の構造と本質は、「競合施設誕生による対象商圏の狭小化と狭小化した対象商圏のニーズに合致しない店舗運営」ということに集約されるだろう。商業施設ビジネスにおいては、競合施設が増えると、競争力の低下した施設では対象となる商圏の地理的範囲が狭くなり、対象となる商圏人口が減少する傾向にある。このようなことからも、自社施設分析(Company分析)の結果においては、「大型店舗やカテゴリーキラーの登場による競争力の低下」、「小商圏における消費者のニーズに合致しない店舗運営」が典型的な現象として指摘される。
尚、キーテナントとしてのGMSの状況も、中規模商業施設が不振となっている大きな要因として指摘される。特に、通常は2層式商業施設の2階に位置していることが多いGMS内の衣料品部門については、以下の現象が頻繁に観察され、施設全体の売上や集客力にも影響を及ぼしている。
①対象となる商業施設の実質的な商圏規模に合致しない衣料品マーチャンダイジングとなっていること。
②食料品部門の顧客層と衣料品部門のマーチャンダイジングでミスマッチが発生していること。
③GMS側が衣料品部門に対して消極的になっており、メーカーからの委託販売を増やすなど機会ロス重視策よりも損失回避重視策を採用、施設全体の集客力や魅力度を低下させていること。
バリューアップ・再生可能性の検討
当社グループにおいて、これまで述べたような中規模商業施設を取り扱う場合、まず最初に実施するのはバリューアップ・再生可能性の検討だ。この作業は、基本的に後で述べる「分析・評価」のプロセスと同様ではあるが、当該案件に正式に取り組むかどうかの大局的な見極めとしては、特に「商圏分析・施設評価の10大要因分析」を活用している。
特にそれらのなかでも、立地、施設面積、人や自動車の動線や交通量が、対象施設がバリューアップ・再生できるか否かの重要な判断材料となることが多い。商業施設においては立地が最も重要であり、立地と店舗前交通量は、売上に直接影響する要因だ。商業系テナントを複合施設等に誘致しようとするデベロッパーのなかには、「賃料をある程度引き下げるので、物販テナントを入れられないか」という照会も多いが、立地が劣ることにより店舗前交通量が少ないことは売上低迷の最大要因であり、コストの一部である賃料を引き下げたくらいではカバーし切れないものであることに注意が必要だ。
バリューアップ・再生戦略の全体構造とプロセス
図表2は、中規模商業施設のバリューアップ・再生戦略の全体構造とプロセスを示したものである。先に述べた「問題の構造と本質」から示唆される通り、典型事例で取り上げたような中規模商業施設のバリューアップ・再生戦略において重要となるソリューションの方向性は以下の通りである。
①狭小化している対象商圏の消費者・マーケットの正確な把握
②正確に把握した対象小商圏のニーズに合致したテナントミックスやマーチャンダイジングの策定と実行
③その他、対象小商圏に対応したシェアアップ戦略や各種施策の策定と実行
小商圏を対象とする中規模商業施設のバリューアップ・再生戦略を成功させるには、より広い商圏を対象とする大規模商業施設以上に、対象商圏の市場規模や消費額の正確な把握と競合対策も含めたシェアアップのための店舗戦略が重要だ。これは、小商圏では大商圏よりも市場規模が小さいことから、特定顧客や特定カテゴリーへのフォーカス戦略は不味であり、商圏内のより多くの顧客層やカテゴリーに対応して一人当り消費額を引き上げていくことが不可欠となるからだ。
このように、対象商圏の消費者・マーケットの正確な把握が中規模商業施設では特に重要であることから、前回の連載でも述べた通り、当社グループでは「商圏分析」と「商業施設の売上方程式」を併用して対象商圏の市場規模や特性の分析・評価を行っている。「商圏分析」においては、図表3の通り、「商圏人口分析」と「対象商業施設の評価」を踏まえて、「売上方程式」を活用しながら、来客予測や売上予測を実施している。「商業施設の売上方程式」については、本章においてこれまで4つの事例を紹介したが、今回の典型例のような中規模商業施設に対しては、図表4の通り、売上を「商圏人口×一人当り消費額×当該マーケットにおけるシェア」に分解した上で、各種の定性・定量分析を実施し、戦略の策定と実行を進めていくのが効果的だ。
有力パターンの策定と実行
対象小商圏の市場規模や特性を正確に把握した後は、バリューアップ・再生戦略において実務的に最も重要となる対象小商圏のニーズに合致したテナントミックスやマーチャンダイジングの策定と実行を進めていくことになる。
当社グループにおいては、以下のような小商圏の特性を踏まえながら、テナントミックスについては、キーテナントであるGMSの撤退や入れ替え可能性も同時に考慮しつつ、通常は「有力64パターン」及び「最有力8パターン」を策定した上で、対象施設のプロデュース業務やリーシング業務を行っている。
①市場規模が小さいことから、なるべく多くのカテゴリーや品種を品揃えすること。
②買上点数アップ等により、一人当りの消費額を増やすことに貢献するものであること。
③購買頻度が高く、より生活に密着したカテゴリーや商品を品揃えしていること。
④フォーカス戦略や高級志向は不味であり、より多くの顧客層を集客できるものであること。
⑤売れ筋価格は商圏人口によって変動することから、できるだけ低価格訴求力の高いものであること。
その他のバリューアップ・再生戦略としては、「分析・評価」の段階で策定した「商圏分析・施設評価10大要因分析」の要因や「売上方程式」の因数を向上させていくことが重要となる。また当社グループにおいては、通常は特定店舗内の特定商品群を対象としているカテゴリーマネジメント(業態やメーカーではなく、カテゴリーを戦略単位とするマネジメント手法)を、商業施設単位での比較分析や対象商業施設のテナントミックス策定等にも活用している。特に、カテゴリーマネジメントの本質でもあるCDT(消費者購買意思決定ツリー)を当社独自の手法で応用し、対象となる商圏における消費者がどのような優先順位に基づいてどこでどのような購買を行っているのかという「施設間の典型的購買パターン分析」(「CDT5W1H分析」)を実施しているのが大きな特徴だ。
最後に、対象となる実質的な商圏が狭小化している中規模商業施設においては、最も基礎的な顧客層となる一次商圏(車で5分以内程度の商圏)を死守していくことが極めて重要だ。顧客数がより限られている小商圏においては、サービス低下等に伴う客離れはまさに死活問題だ。中規模商業施設においては、対象商圏のニーズに合致したテナントミックスやマーチャンダイジングとともに、施設の運営・管理におけるソフト面のサービス向上や顧客満足度向上が、大規模店舗以上に重要となることを指摘しておきたい。
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見極
対象商業施設
経過
前回
志向
ビー
誕生
商業施設のプロデュース手法
商業施設プロデュースの全体構造
本稿では、商業施設のプロデュース手法の全体構造を紹介していきたい。
図表1は、商業施設プロデュースの全体構造だ。通常のプロジェクトにおいては、「分析・洞察」、「構想・戦略策定」、「企画・詳細設計」の3つのフェーズに分けてプロデュース業務を行っている。商業施設のプロデュースは、プロデューサー、クリエイター、デザイナー等のインスピレーションやアイデアで生み出されているものと誤解されることも多い。もっとも、実際には、商圏分析に代表される顧客・マーケット分析、競合他社・競合プロジェクト分析、各種のリスク分析や、実績に基づいた洞察を踏まえて、構想や企画がなされていることを指摘しておきたい。
Highest & Best Useの視点
商業施設のプロデュースにおいても、オーナー企業、テナント企業、消費者等の目的や様々な制約要因を徹底的に洗い出し、業務プロセスや実際のプロデュース作業のなかに盛り込んでいくことが重要だ。規制上が現実上の制約要因チェックも見逃さない点だ。
商業施設プロデュースの本質は、企業価値最大化や不動産価値最大化にあり、経営資源を有効に投資し、投資のために最適なテナントミックスやタイプを考えることが大きな役割の一つだ。不動産事業でもある商業施設をプロデュースしていく上でも重要となる視点として、Highest & Best Useというコンセプトを紹介しておきたい。これは、図表2の通り、Highest Use(価格が最高になる活用)とBest Use(最有効活用)の両者をミックスさせ、価格が最高になるのとともに当該サイトにおいても最適な活用方法となる不動産事業をプロデュースすることである。即ち、商業施設も不動産事業である以上、まずは対象となる土地において何がHighest & Best Useとなるのかを検証することが先決であり、商業施設に適さない場所で事業を遂行することのないようにすることが重要だ。
プロデュースと一体のリーシング戦略
商業施設や複合施設プロジェクトを成功に導くためには、企画の段階からプロジェクト・コンセプトを明確化し、魅力的なテナント企業を誘致、施設全体の魅力度・集客力・ブランド力を高めていく努力が不可欠だ。即ち、「ハードだけの設計や企画を行い、後からローシング、しかも企画者は企画のみで実際のリーシングは別の下請け業者後で担当」という従来型の不動産開発のビジネスモデルでは、当初予定した経済性を確保できるかは不透明だ。「ハード施設戦略」×「商業部門戦略」×「住宅部門戦略」等の複合的な視点、出口戦略としての入り口戦略、プロジェクト・コンセプト策定と同時に実施するキーテナント確保が、商業施設や複合施設プロジェクトの重要ポイントだ。
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